研磨

コンクリート磨き仕上げのモックアップ、最も重要である!

コンクリート磨き仕上げの前にモックアップを実行すると、どのダイヤモンド工具が最も少ないステップで研磨目標を達成するかを決定するのに役立ちます。(写真提供: DJ. WHITE - LinkedIn)

コンクリート磨き仕上げの前にモックアップを実行すると、どのダイヤモンド工具が最も少ないステップで研磨目標を達成するかを決定するのに役立ちます。(写真提供: DJ. WHITE - LinkedIn)

 *本記事は、Concrete Decor & Professional Trade Publications Inc.,の許可を得て、株式会社TOGUYAが日本語に訳した記事です。

日本語訳の転載の際には、当サイトからの転載である事を示す必要があります。

コンクリート磨き仕上げのモックアップ、最も重要である!

原文(Polished Concrete Mockups: Make Them Count)

 コンクリート磨き仕上げを始める前に、モックアップ を行うことには多くの利点があります。

以下5つの利点を紹介します。

 

1.現場環境の確認ができます。

 電力、駐車場、荷積みと荷降ろし、水、廃水処理、ごみ置き場、エレベーター、照明などの現場環境を事前に確認できます。

 

2.コンクリート硬さの確認ができます。

 モース硬度試験を事前に実施することで、必要な工具の番手を知ることができます。

 普段モースキットでスクラッチテストをすると(9)、(8)、(7)のレベルが出る場合が多いです。そのテスト結果に従って、工具の番手順を決められます。

 

3.骨材の確認ができます。

 たとえば、砂骨材までの露出が仕様に含まれている場合、#70のダブルセグメント、#70のシングルセグメント、および#30のダブルセグメントを同じボンドで試すことができます。

 完了したら、表面をきれいにして検査を行います。どの番手のダイヤモンド工具が最適なのか、どれが不十分であるのかを確認します。

 よくわからない場合は、同じ番手で違う何種類かのボンドを試してみてください。これによって、ダイヤモンド工具の寿命と切れ味の確認ができます。柔らかすぎると工具の減りが早いです。硬すぎると作業時間が長くなり、時間の無駄になります。

 

4.ダイヤモンド工具の使用順と工程を決めることができます。

 たとえば、ある程度の光沢が要求される場合は、どのダイヤモンド工具を使い、どの工程でその目標に達成するかを事前に決められます。

 いくつかの異なるスタイルを試してください。2工程目のメタル(#70)の代わりにハイブリッド工具を使用するか、二つの番手のハイブリッド工具を続いて試すか(#50、次に#100)。

次に、表面強化作業の後に、レジン#200を使用して、バーニシャーに#400の仕上げパットで仕上げるかなど、いくつかの工程を試して下さい。

 普段、 本施工の前に2人のスタッフが先にモックアップを実施します。その後スタッフ全員が本施工に入ります。しかし、初日からスタッフ全員がモックアップを実施して、本施工に入る場合もあります。明らかに前者の方が生産効率が高いです。

 

5.発注先から事前承認を得ることでクレームを防ぐことができます。

 所有者、建設管理者、建築設計士、ゼネコンなど、いずれ方からでも、書面で事前承認を得ることができます。

 数多くのモックアップ写真を撮り、光沢測定器で床の光沢数値を測定します。モックアップと同じ基準で作業を行った場合でも、施工が終わった後にクレームが出た場合もあります。その備えとして、モックアップデータを必ず保管してください。

コンクリート磨き仕上げの未来のための準備

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 *本記事は、Concrete Decor & Professional Trade Publications Inc.,の許可を得て、株式会社TOGUYAが日本語に訳した記事です。

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日本語訳の転載の際には、当サイトからの転載である事を示す必要があります。

 

  今回紹介する記事は、コンクリート磨き仕上げの未来のための準備という記事です。

コンクリート磨き仕上げ(Polished concrete)産業が、ある程度定着した10年前のアメリカのマーケットを成長させるための悩みが垣間見える記事です。

個人的には、現在の国内のマーケットは、10年前のアメリカのマーケットと類似すると思います。

国内のマーケット全体を成長させて、お客様(エンドユーザー)により良い製品とサービスを提供(理解させる)ためには、我々は何をすべきなのかに、一つの手がかりになるのではないかと思います。

 

 

コンクリート磨き仕上げの未来のための準備

(原文: Prepping For The Future of Polished Concrete)

John R. Abrahamson

 

未来を予想する一つの方法は、歴史から学ぶことです。

しかし、コンクリート磨き仕上げ(Polished concrete)産業は、非常に若い産業であり、歴史から未来を予想することはできません。

その代わりに、従来(既存)の床材産業の歴史から未来を予想する(学ぶ)ことはできます。

 

しかし、従来の床材産業の知識がコンクリート磨き仕上げ産業には、生かされてないのが現状です。

現在、コンクリート磨き仕上げは床材として販売されているが、その販売および施工業者は、下地処理業と土間施工という、コンクリートを基盤とする固有の背景を持っている人々が多いです。

従来の床材産業は、コンクリート産業とは全く異なる産業(業種)です。

多くのコンクリート磨き仕上げ業者は、コンクリート産業から派生された知識と経験に基づいています。

 

彼・彼女らのコンクリート産業からの知識と経験は、すでに従来の床材産業では失敗例として証明された戦略である、他社との差別化を図ろうとする戦略を取っています。

しかし、従来の床材産業であるカーペット・タイル・木材床の産業では、市場が確立するまでには、差別化ではなく、標準化に力をいれていたのが歴史の事実です。

 

コンクリート磨き仕上げ業者の共通した悩みは、私(我が社)が成長するためには、何をすべきなのかであります。

その答えは、エンドユーザーと従来の床材産業を理解することから見えてくると思います。

それに加えて、その悩みの対象を私ではなく、われわれ(コンクリート磨き仕上げ産業)が成長するためには、どうすべきなのかに変える必要があります。

 

エンドユーザーが床に求めるものは、見栄えが良く、機能性が維持しやすい(メンテナンス管理がしやすい)、そして予算に見合う床です。

エンドユーザーは、いつもより良い価値を求めています。

エンドユーザーが、より良い価値を得ていると自ら認識するためには、購入した床の価値を正確に理解する知識が必要です。

 

しかし、新しい産業(コンクリート磨き仕上げ作業を含む)では、自分たちのシェアを上げる、あるいは独占的な地位を得るために、差別化を急ぐ数多くの業者が現れます。

差別化を急ぐ数多くの業者によって、エンドユーザーに混乱を招き、コンクリート磨き仕上げ産業の未来を脅かしています。

従来の床材産業では、昔からエンドユーザーが購入した床(床材)を正しく理解させるための標準化にみんなが力を合わせていたのです。

その標準化が、最終的に全体の産業の発展につながることを分かっていたからです。

標準化されてない床材は、エンドユーザーの混乱を招き、標準化されて価値が理解しやすい他の床材にエンドユーザーは流れることになります。

 

この様な理由で、ある産業が確立されて発展するまでには、自社の差別化ではなく、エンドユーザーがコンクリート磨き仕上げ床の価値を理解しやすくするための、標準化に力を合わせるべきです。

産業が確立されて、発展し続ける前に、差別化を図る業者が増えると、その産業の成長は遅くなる一方です。

 

エンドユーザーは、誰より良いものをより早く、より安く、求めていることを忘れてはいけません。

この様な、事実を認めないと隙間産業では成功するかもしれませんが、大衆を対象とする一般的な産業では、成功は難しいです。

“富裕層にものを売ると一般人と食事をするが、一般人にものを売ると富裕層と食事をする人になる”ということわざがあります。

“Sell to the classes and you’ll dine with the masses, but sell to the masses and you’ll dine with the classes.”

その考えは、IKEA、Wal-Mart、Home Depot、Lowe'sのような巨大企業で、その効果は証明されています。

 

今後の3年間でコンクリート磨き仕上げ業界は、多くの変化が現れると思います。

コンクリート磨き仕上げ産業において、初期に重要しされなかった要因が、重要な要因の一つとして現れると思います。

韓国と中国は、低価格の工具で市場に参入しました。過去の品質問題は大きく改善されているのも事実です。

逆に欧州の高い労働費用は、製品の品質に問題を与える可能性があります。

自動車産業を考えてみるとよく分かると思います。価格競争力を維持するために労働費用を削減して、その結果品質低下につながっていることです。

逆に低い労働費用は低価格で販売しても利益が出て、製品開発に余裕がある競争相手が現れると思います。

 

一般的には、産業全般が大きくなって発展する段階で、初めて新たな競争相手が現れます。

しかし、コンクリート磨き仕上げ産業は、成長と将来性が過大評価されて、早い段階から新たな競争を招いています。

しかし、それはメーカーと流通販売会社にはよくないことですが、施工会社と業界全体においては、多様な選択が可能になり、異なる床材業界との競争にメリットになると思います。

 

これから、コンクリート磨き仕上げ産業に現れる新たな製品と技術を考えると、わくわくして非常に面白くなると思います。

従来の床材産業で働いている私の友人は、コンクリート磨き仕上げ産業の長期的な可能性と成長・成功を信じてないです。

彼・彼女らは、コンクリート磨き仕上げはHome Depot、Lowe'sの店舗の改修、新築工事で偶然に発生した産業だと思っています。

一方、デコレーションコンクリートとケミカル業界(化学メーカー)では、コンクリート磨き仕上げに巨大な可能性が潜んでいると思っています。

私は、その二つの意見の間に、本当の事実があると思っています。

コンクリート磨き仕上げが、新たな産業として正しく体系的に管理されれば、数多くの可能性とチャンスをもたらしてくれると私は信じています。

しかし、長期的に確立された産業の地位までにたどり着くためには、多くの努力と協力、そして業界構成員のオープンマインドがなにより必要になると思います。

 

コンクリート磨き仕上げ産業の初期から、流通販売会社、機械と工具の製造の経験をしてきたひとりとして、コンクリート磨き仕上げ産業は非常に狭い隙間から成長してきた産業です。

そして、Lowe'sとHome Depotのように、大きな需要を生み出しました。

多くの施工会社は、大きな需要の対応するために多くの機械と工具を購入しました。隙間産業であったからこそ現在の様な一つの産業として成長することができたと思います。

その結果、業界はより近く繋がって、より早い変化に対応できたと思います。

そして、これからもより多くの人々が、変化に素早く対応して成長していくと期待しています。

 

アメリカのマーケットは、激しい競争の中に数少ないものだけが生き残るマーケットです。

生き残る施工会社は、より多くの仕事を得て、費用を削減して、より早く、高品質の床を提供する方法を探せると思います。

その中で成功した施工会社は、模範になる事例を作ると思います。

そのためには、より早い、より利益が高い施工会社になるのもよいが、なによりマーケットで生き残っていることが最小限に必要なことです。

そのために、お客様(エンドユーザー)に提供する製品とサービスを一定のレベルで提供する、正し教育と標準化した施工説明がなにより必要です。

お客様(エンドユーザー)が混乱して、変わりやすくなってしまうと、業界全体も混乱して変わりやすくなってしまいます。

 

村が必要です(It takes a village.)ということわざがあります。

要は、業界のすべての人々がよりよい仕事をするために、力を合わせる必要があるとのことです。

 

我々が、直面している障害物は、利己主義という人間の本性です。

我々は競争を勝ち抜く前に、我々自身を乗り越える必要があります。

一目で分かるコンクリートフロア研磨作業の基礎 Vol.1

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準備段階

フロアの面積

最初に、作業するフロアの面積を確認して、正確な作業計画を立てる必要がある。

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作業計画で最も重要な部分は、作業面積に適切なフロア研磨機械とその運用計画を立てることである。
単純に、研磨幅が広い大型機械を使用すると、作業効率は上がるが、狭い通路が多く、多数の部屋がある場合や形が複雑な場合は、小型機械でその数を増やのが良い場合もある。

以下の表は、機械のサイズ別1時間当たりの作業量(研磨面積)をまとめたものである。

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壁際作業

見積りと準備段階では、壁際作業の作業量を正確に把握する必要がある。

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特に通路が多い現場は、壁際の作業量が多くなるので、注意しないといけない。
一般的に壁際作業は、手持ち式グラインダーや壁際専用の研磨機械を使用するので、作業効率が格段に落ちることが多く、メインフロアとの仕上げの差(むら)が出る可能性が高い。
こういった理由で、作業効率の部分と仕上げの差を考慮して、施工計画と費用を正確に算出する必要がある。
そして、何より重要なのは、事前にお客様に作業効率の部分と仕上げの差を充分に説明して、理解をもとめる必要がある。

作業において注意すべき部分は、メインフロアと同じ工程を踏むことであり、それによって、仕上げの差(むら)を最小限に抑えられる。


フロアの状態

事前にフロアの状態を確認して、作業計画と費用を正確に算出する必要がある。
コンクリートフロア研磨のメリットの一つは、打設直後のフロアだけではなく、既存のフロアにも施工ができることである。
但し、既存のフロアに研磨作業を行う場合は、既存のフロア材の撤去と、それにともなう傷やクラックなどの補修作業の範囲と費用を正確に算出する必要がある。


コンクリート表面強度の確認

作業前に、コンクリートフロアの表面強度を正確に確認する必要がある。

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作業に必要な時間と費用を正確な算出するためには、事前にコンクリートの表面強化を調べて、適切なダイヤモンド工具選ぶことで、作業時間と費用の節約につながる。

コンクリートの表面強化を調べる簡単な方法は、モース硬度キット(別名スクラッチテスト)を使うことである。
モース硬度キットの使用方法は、手持ち式グラインダーで、弱いコンクリートの表面を軽く除去して、モース硬度キットを使って、軽い感じでスクラッチを付くかを確認する。スクラッチが付く色と番号で硬さを確認することができる。

その時に注意すべ部分は、同じ現場であってもコンクリートの表面強度が異なる可能性があることである。最初にコンクリート表面の色を確認して、色が異なる場所は、必ず表面強度測定を行う必要がある。

そして、作業が開始後も、コンクリートが柔らかくて工具の消耗が早い、あるいは硬くて削れない可能性があるので、常に意識して最初のパス(研磨回数)か二回目のパスの時に再度確認する必要がある。
それによって、工具の無駄遣いと作業時間の短縮につなげられる。

 

研磨工程ごとの掃除の重要性

コンクリートフロア研磨作業において、研磨作業と同じように重要なポイントは、各研磨工程後に行う掃除作業である。

前の研磨工程から出た粉じんの中には、多量のダイヤモンド砥粒が残っている。
コンクリートフロア研磨の工程は、順番で細かいダイヤモンド砥粒の工具を使って、荒かったコンクリート表面をよりたいらで緻密に研磨していく作業である。
しかし、前工程の粉じんの中にあるダイヤモンド砥粒を除去しないと、次の研磨工程でフロアに傷を付ける可能性が高くなり、仕上げ品質の低下につながる。

コンクリートフロア研磨は、既存の下地処理とは大きく異なるのは、研磨面が仕上げ面になることである。その仕上げ面の品質を上げるためには、研磨工程ごとの掃除が何より重要である。
しかし、研磨工程ごとの掃除作業は、作業時間が長くなる問題(効率低下)を含んでいるので、効率的な掃除計画を事前に立てる必要がある。
掃除作業の効率化には、集じん機だけに依存するのではなく、自動床掃除機(オートスクラバー)の活用案を計画に入れると良い。


ダイヤモンド研磨工程 (Grinding → Honing → Polishing)


#14メタル研磨工程

コンクリート表面が非常に硬い、より骨材を露出させる、シーリング処理されている場合、コートのために荒い表面が必要な時に行う研磨工程である。

#14メタル研磨工程は、上記の環境では行う必要がある工程であるが、#14メタル工程後に残るスクラッチを消すには、比較的に長い時間を必要とする問題がある。
しかし、#14メタル工程の結果を#30メタル工程だけで求めるには、#14メタル工程のスクラッチを消す時間より、長い時間と努力が必要になるので、#14メタル工程を行うが良い。

特に、骨材の露出が必要な場合は、骨材の深さに応じて研磨作業の時間と作業量が増えるので、骨材が深い所にある場合は、研磨作業の時間と作業量を考慮して、深くまで削らないのが良い。

研磨工程が終わると、工具から出たダイヤモンド砥粒が含まれている粉じんを集じん機と自動床掃除機を使ってきれいに除去して作業は完了する。


#30メタル研磨工程

最も一般的な、標準研磨工程の最初の工程であり、仕上げ品質の8割が決まる最も重要な研磨工程である。

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重要度から、研磨作業の中で最も長い時間をかけて行う工程でもある。
頑丈で欠陥がない仕上げ、骨材を露出させた仕上げのためには、4パスの研磨作業を行う必要がある。
近年、時間短縮のために研磨スピードを上げて、残ったスクラッチをセラミック工具などで消す工法もあるが、その分フロアの仕上げ品質と強度が落ちことを理解する必要がある。

そして、傷やクラックなどの補修作業、目地部のJoint filler作業は#30メタル研磨工程の2パス後に行うのが、一般的である。
その理由は、#30メタル研磨工程は隠れていたフロアの問題が見える段階であり、軽い問題は、研磨工程で簡単に除去できるからである。
そして、#70メタル以上の研磨工程は、光沢仕上げの準備段階として、以前の研磨工程でできた軽いスクラッチを消す程度の研磨工程なので、研磨むらが出やすい補修作業は#70メタル研磨工程以前に行う必要がある。

#30メタル研磨工程が終わると、工具から出たダイヤモンド砥粒が含まれている粉じんを集じん機と自動床掃除機を使ってきれいに除去して作業は完了する。


#70メタル研磨工程

一般的には、まるいボタンタイプのメタル工具で作業を行う。その理由は、フロアの表面をより滑らかに繊細に研磨するためである。
しかし、仕上げ品質より作業効率を重視する場合は、研削能力が高い四角いセグメントタイプをつかっても良い。

この段階では、4パスまで行わず、2パスの研磨作業でも良いが、そのためには充分な研磨面が得られているか2パスの作業後に判断する必要がある。

作業から出た粉じんを集じん機と自動床掃除機を使ってきれいに除去して作業は完了する。


#120メタル研磨工程

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まるいボタンタイプのメタル工具で作業を行う。

前段階と同じように4パスを行わず、2パスの研磨作業でも良いが、4パスを行った時の仕上げ品質には勝らないことは、理解する必要がある。

作業から出た粉じんを集じん機と自動床掃除機を使ってきれいに除去して作業は完了する。


#50~#100レジン研磨工程へのトランジション

1パス~2パス作業を行う。
本格的な光沢仕上げの準備段階は、レジン研磨工程から始まる。

粗削り(Grinding)と磨き(Polishing)の間にあるホーニング(Honing)工程である。磨きの準備段階であると考えると理解しやすい。一般的には、#400までをホーニング(Honing)とみなす。
レジンボンド工具をレンジ専用ベルクロパットに付けて使用する。

作業から出た粉じんを集じん機と自動床掃除機を使ってきれいに除去して作業は完了する。


#200レジン研磨工程

1パス~2パス作業を行う。
求める仕上げレベルによっては、#200レジン工程で仕上げを完了する場合もある。

その時は、#100レジン工程後にケミカル製品による表面緻密化(強化)作業を行う。
フロアの表面は、ある程度スムーズな状態になるが、光沢は出ない状態である。

作業から出た粉じんを集じん機と自動床掃除機を使ってきれいに除去して作業は完了する。


表面緻密化(強化)工程

表面緻密化(強化)剤の前に必ず、自動床掃除機などで掃除を行う必要がある。

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自動床掃除機がない場合は、粉じんを集じん機を使って除去して、モップ拭きを行う必要がある。
掃除作業後、フロアが完全に乾燥するまで待ってから表面緻密化(強化)を行う。
水掃除したフロアは、その日の気温と現場環境によって異なるが1時間あれば充分に乾燥する。

簡単な施工性と高い作業効率を持つ、ケイ酸リチウム系表面緻密化(強化)剤を使用すると以下のように簡単に作業を完了することができる。
ケイ酸リチウム系表面緻密化(強化)剤をスプレーして、マイクロファイバーモップで伸ばして行って、乾燥を待つだけで作業は完了する。
既存のケイ酸ナトリウム、カリウム系の製品のように、染み込ませるためのスクラブ作業と残留物の水掃除の作業がいらないのが大きな違いである。

ケイ酸リチウム系表面緻密化(強化)剤の施工において注意すべき点は、厚塗りしないことである。
ケイ酸リチウム系表面緻密化(強化)剤は、浸透性が高いので少ない量での作業が可能であり、表面に隙間なく薄く伸ばして行く程度の塗布で良い。
コンクリートの表面の状態が良くない場合、薄く二回塗りするのも良い。

作業完了後には、フロアが乾燥するまで1時間程度待つ。


#400レジン研磨工程

1パス~2パス作業を行う。
ツヤ消し状態の薄い反射光が表れる。物流倉庫などの工業施設向けの仕上げに適している。
今までの工程に比べて、出る粉じんのかなり少なるが、必ず掃除を行う必要がある。


#800レジン研磨工程

1パス~2パス作業を行う。
明確な反射光が表れる。商業施設、住居施設などの仕上げとして一般的に使われる。
次の工程のために掃除を行う。


#1500以上のレジン研磨工程

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1パス~2パス作業を行う。
より高い光沢、反射光を必要とする仕上げには、#1500、#3500の工程を踏む必要がある。
機械的な仕上げ(Mechanical polishing)は、本工程で完了する。

必要に応じて、ケミカル仕上げ(Chemical polishing)であるシーリング処理と保護剤処理を選択することもできる。
しかし、施工後の定期的なメンテナンス計画があれば、ケミカル仕上げを選択する必要はない。


ケミカル仕上げ工程(シーリングと保護剤処理)

ケミカル仕上げの工程であるシーリングと保護剤の処理は、定期的なメンテナスが難しく、油、水、飲食物、歩行者による汚染など、様々な原因によるコンクリートフロアの損傷を保護する選択肢の一つである。

ケミカル仕上げの工程は、機械的な仕上げの工程が完了した後の最終工程として選択される。
作業の際に注意すべき点は、塗り残しによるむらと厚塗りによるストライプ模様にならないように薄く分けて塗ることである。
そのためには、塗りはじめの前にマイクロファイバーモップを充分に濡らしてから、厚く一回で塗ることよりは、二回に分けて伸ばしながら塗るのが良い。

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最終的に保護剤を馴染めさせ、光沢を出すためには、バニシャー(2000 rpm)か高速回転する研磨機(最低1100rpm以上)にメインテナンスパットを使って仕上げる必要がある。
一部の製品はバニシャーによる最終仕上げが必要ではない場合もあるが、多くの製品は高速回転するバニシャーを使って充分な熱を加えて仕上げる必要がある。
なので、シーリングと保護剤の処理のためには、仕上げに必要な追加事項について充分に考慮する必要がある。


*次回では、コンクリートフロア研磨のテクニック、クラック補修、新しい湿式研磨の施工方法に紹介します。
 

ダイヤモンド砥粒のチカラ

コンクリートフロア研磨用ダイヤモンド工具の選びについて

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The Power of Diamond Grit

*本記事は、Concrete Decor & Professional Trade Publications Inc.,の許可を得て、株式会社TOGUYAが日本語に訳した記事です。

日本語訳の転載の際には、当サイトからの転載である事を示す必要があります。

 

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北米で最大の照明メーカーの製品開発センターが、ジョージア州アトランタの建物(4,330㎡)に移転した。

同社はそのフロアにポリッシュドコンクリートフロア(以下からコンクリートフロア研磨とする)を採用した。

採用の理由は、高いコストパフォーマンス、メンテナンスのしやすさである。

同社は、その施工の全てをジョージア州のRobles Concrete Services社に一任した。

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今回の施工では、スーパーアブレイシブ社のLAVINAフロア研磨機械が使われた。

使用機種は、814mmの電気タイプ、765mmのプロパンガスタイプ、335mmの壁際用が使われた。

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今回の施工には、解決しなければならないいくつかの問題があった。

その問題は、異なるコンクリートが混在し、深刻なクラックや壁の欠け、エポキシ塗料のコーティング、黒く頑固なエポキシ塗料の汚れ、既存のセラミックタイルがあった場所に残った接着剤の痕跡などなど…、それらの既存のフロア問題をどのように除去するのかが最初の問題であった。

このために施工にあたっては、効率良く、きれい且つ均等で平らなフロアに仕上げるためには、慎重なダイヤモンド工具の選びが必要であった。

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粗削り(Grinding)作業には、スーパーアブレイシブ社のメタルボンドダイヤモンド工具が使用された。

ミディアムコンクリート用(Gray)とハードコンクリート用(Red)の#30(番)で作業が開始された。

磨き(Polishing)作業には、スーパーアブレイシブ社のV-HARRプレミアムダイヤモンドパッドが#800(番)まで使用された。

Robles Concrete Services社のRodney Robles氏はこう語る。「今回の現場では、私たちの機械とダイヤモンド工具の良さとその使い方を表す良いケースであり、私たちの施工技術を知らせる良いチャンスであった」

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今回、スーパーアブレイシブ社は、Robles Concrete Services社に今回の施工に使われた、全ての機械とダイヤモンド工具を提供した。

スーパーアブレイシブ社のマネージャーであるKiro Yorgov氏は次のように語る。「今回のような厳しい現場環境には、施工者の知識と技術が試されます」

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「コンクリートフロア研磨は、適切なダイヤモンド工具を選び、交換しながら行う作業です。しかし、ダイヤモンド工具は、結局似たようなものである(それほど差はない)と思っているのであれば、それは大きな間違いです。コンクリートフロア研磨は、その現場こと(場面)に適した機械・ダイヤモンド工具・ケミカル製品を選び、工事のコストを最小限に抑えることはもちろん、限られた期間内で、最大の品質を引き出すのが最も重要です」

 

コンクリートフロア研磨に適切なダイヤモンド工具の選び

 

適切なダイヤモンド工具を選び、どの様に使うかという知識は、コンクリートフロア研磨業で成功したいなら必須的な知識である。

それぞれのダイヤモンド砥粒(番手)は、研磨面を均等にするために設計されているものである。

基本は、最初に使用する砥粒(番手)の約2倍に増して行くことである。それによって、前の段階で生じた研磨傷(スクラッチ)を除去することができる。

例えば、#30(番)から始まった場合は、次は#50(番)もしくは#70(番)を、そしてその次は#100(番)もしくは#120(番)、次は#200(番)もしくは#220(番)を、その次は#400(番)、#800(番)の手順になる。

上記のように、すべての砥粒(番手)を使用していく工程は、あまりにも手間がかかって、面倒だと感じるかもしれない。

しかし、熟練した施工者であれば、これらの工程を踏むことが、床の表面を均一して、摩耗に強い床にするためには、欠かせない重要な工程(手順)であることは、知っている。

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ダイヤモンド工具は、常に施工現場の環境に合わせて選ぶ必要がある。

 

 最初に、施工現場のコンクリートがどの状態なのかを正確に把握することが何より重要である。

それにより、ダイヤモンド工具のボンドの硬さと、砥粒(番手)の最適な組み合わせを決める必要がある。

ダイヤモンド工具の組み合わせ作業は、これからの作業効率、コストパフォーマンス(施工費用)はもちろん、仕上げ品質を高めるためにも重要である。

一般的には、以下のことを把握する必要がある。

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コンクリートの硬さは?

一般的には、2500 PSI(180 kgf/cm2)まではソフトコンクリート、2500~4000 PSI(~280 kgf/cm2)はミディアムコンクリート、4000~5500 PSI(~380 kgf/cm2)はハードコンクリート、5500 PSI(380 kgf/cm2)以上はエクストラハードコンクリートに区分される。

スーパーアブレイシブ社の場合は、イエロー/グレー/レッド/ゴールド/ホワイトシリーズを、コンクリートの硬さに合わせて、使えるようになっている。

ダイヤモンド工具を選ぶ前には、常にコンクリートの強度をテストする必要がある。

最も多く使用されていて簡単なものは、モース硬度キット(別名スクラッチテスト)である。

しかし、多くの施工者は様々な種類のコンクリート(硬さなど)に対して、工具がどのように機能するのかをきちんと理解していないのが現状である。

コンクリートの硬さに応じて適切なダイヤモンド工具を選ぶと、ボンド(ダイヤモンドを持つ金属性の粉末)が摩耗されて露出したダイヤモンドが機能(欠けながら砕いていくプロセス)するのが、何より重要である。

誤ったダイヤモンド工具(ボンド)を選ぶと、施工者は次の二つの問題に直面する。

 

1. ダイヤモンド工具の切れ味は非常に良いが、ライフ(寿命)が短くなる。

これは、柔らかいコンクリートに柔らかいボンドが当たり、ボンドの磨耗がダイヤモンドを全て使い切るまで維持できず、ダイヤモンドが脱落する時に生じる。

 

2. ダイヤモンド工具が、コンクリートを削らず、フロアの表面を滑るだけの場合。

ツールグレージング(Tool glazing)とも呼ばれる現象である。

この現象は、一般的に硬いボンドの工具を硬いコンクリートに使用した場合に現れる。

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硬いコンクリートを研磨する場合には、より柔らかいボンドのダイヤモンド工具を使用して、ダイヤモンドがより簡単(早く)に露出されるようにする必要がある。

柔らかいコンクリートの場合は、もっと強いボンドの工具を使用して、ダイヤモンドが簡単に露出していくことを防ぐのはもちろん、早い段階でボンドが摩耗して、ダイヤモンドが脱落してしまうことを防ぐのが、重要なポイントである。

 

コンクリートは、どのような状態なのか?

現在のコンクリートの状態によって、準備作業である最初の研磨工程と、コーティングを除去する作業が必要なのかを決定する必要がある。

コンクリートの状態が最適であれば、#120(番)のメタルボンドで始めることができるが、フロアが平らではなく傷があれば、#30(番)のような粗い番手から始める必要がある。

 

骨材の露出は?

単にクリーム層だけの研磨ではなく骨材を露出させたい場合は、より深く削る作業を行う必要がある。

 

光沢のレベルは?

光沢がない仕上げが必要な場合は、#400(番)で工程を完了する必要がある。

鏡のような光沢を仕上げたい場合は、#1800(番)または#3500(番)までの細かい番手の工程まで行う必要がある。

最大値の光沢を求める場合は、最終的に#8500(番)のV-HARRバフパッドでの仕上げを行うと良い。

 

湿式施工か、乾式施工か?

施工内容、現場環境によって異なる選択が必要である。

多くの施工者は、清掃のしやすさから乾式施工を好む。しかし場合によっては、湿式施工が最適な場合もある。

ただし、乾式施工には必ず集じん機が必要であることはお忘れなく。

 

スーパーアブレイシブ社のトレーニングコースは?

 スーパーアブレイシブ社のコンクリートフロア研磨トレーニングコースは、様々な地域で実施している。

スーパーアブレイシブ社のコンクリートフロア研磨トレーニングコースは、2日間の日程で、コンクリートフロアに関する研磨の工程とケミカル製品の使用、ダイヤモンド工具の選択、バニシングなどの仕上げなど含むコースで構成している。

 

コンクリーフロア研磨の最新メンテナンスシステムについて

 コンクリートフロア研磨は、他のフロア材と比較して、メンテナンスが容易であるが、メンテナンスフリーではない。

適切なメンテナンス計画が定められていない場合、フロアの劣化によって、施工時の強度と光沢がなくなっていく。

さらに、メンテナンスプログラムや計画は、歩行の頻度や種類など、施設の状況に合わせて計画する必要がある。

スーパーアブレイシブ社は、PROSOCO社とNSS社と共に、きれいで、安全なフロアの維持と管理を支援する「ONE FLOOR」メンテナスプログラムを開発して、業界に紹介している。

「ONE FLOOR」メンテナスプログラムは、光沢の低調、歩行による汚れなどの小さな問題が、大きな問題につながる前に、事前に解決できる方法を提案する。

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コンクリートフロアの研磨作業において注意すべき点

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前回、吸入性結晶質シリカ粉じん(以下からシリカ粉じんとする)の危険から、現場作業員を守るために改正された新たなOSHAの規則についてご紹介しました。

今回はOSHAの規則の中に明確に示してある、コンクリートフロアの研磨作業中に発生するシリカ粉じんから現場作業員を守るために注意すべき点についてご紹介したいと思います。

新たなOSHA規則では「コンクリートフロアの研磨作業」において注意すべき点を
Walk-Behind Milling Machines and Floor Grinders Fact Sheet (手押しタイプの研削機械と床研磨機械の概況)で明確に示しています。

手押しタイプの研削機械と床研磨機械の概況は、コンクリートフロアの研磨作業と下地処理作業中に発生するシリカ粉じんをどのように制御するかについてまとめたものです。

最初に、シリカ粉じんを吸入すると肺に損傷(正常な肺には戻らない)を与えると説明をして、上記の機械を使用する現場では、シリカ粉じんを制御して空気中のシリカ粉じんの量を減らさないといけないと説明しています。

そのために必要な制御方法として、①湿式作業方法と②集じん機を利用する集じんシステムの構築(機械的な制御方法)をあげています。

以下では、その内容をご紹介したいと思います。


湿式作業(Wet Methods)

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湿式作業方法は、最も効果的にシリカ粉じんの量を減らす方法として紹介されています。
その理由は、湿式作業は空気中のシリカ粉じんの発生を最初から制御できる作業方法であるからです。

湿式作業に使われる機械には、継続的に研削面と研磨面に水が供給される給水システムが必要になります。
給水システムとは、一般的な床研磨機械に装着されているウォータータンクを使う給水システムとのことです。

給水システムの管理規定項目としてあげられているのは、以下の項目です。

・    水が供給されるホースに損傷がないかを確認して点検する。
・    粉じんが出ないように、ノズルを調整して研削と研磨面に水が十分に供給されるようにする。

そして、給水システム以外に現場で発生した泥の管理項目として、泥が乾燥してシリカ粉じんになる前にシャベルかHEPAフィルターが装着された集じん機で掃除を行うように規定をしています。


集じん機を利用した集じんシステム(VDCS:Vacuum Dust Control System)

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次に、集じん機(システム)を利用してシリカ粉じんの量を減らす制御方法として、必ず以下の項目を満たす集じん機(システム)を使うように規定しています。

・    工具メーカーが推奨する、フードとカバーを使うこと。
・    工具メーカーが推奨する集じん機で、シリカ粉じんを制御するために十分な吸引力があること。
・    99パーセント以上の集じん効率を持つHEPAフィルターが装着されていること。
・    集じん機にフィルターの清掃機能(手動、自動)が装着されて、規則的に使うこと。
・    集じんホースの直径が1.5~2インチ(55mm)以上あるもの。
・    粉じん回収袋の取り替え作業中に粉じんに露出されない回収袋を使うこと。(LONGOPACタイプの回収袋を使用して、バケツでの回収は禁止)

*集じんシステムを工具メーカーが推奨するものにした理由は、メーカーが示した工具の研削と研磨能力に下回るものを使用するのを防ぐためであります。
なので、工具メーカーが推奨するものでなくても、工具の研削と研磨能力を上回るものであれば問題ないと考えられます。

そして、下記の集じん機(システム)管理項目を確認する必要があると示しています。

・    ホースをきれいに管理して、詰まり、ねじれ、タイトにならないように注意する
・    自動フィルター掃除機能がない場合は、フィルターに粉じんがたまるのを防ぐために定期的に電源を切って掃除を行う。
・    回収袋は十分な頻度で交換作業を行う。
・    回収袋やフィルター交換の時に発生する粉じんにさらされないように注意する。
・    定期的な集じん機(システム)のメンテナンス計画を立てて、実行する。


それに加えて、圧縮空気の使用については、粉じんが原因で生じるくもりの発生を防ぐ換気システムがない場合は、エアコンプレッサーなどを使用してはいけないと示しています。
その理由は、エアコンプレッサーなどを使うとシリカ粉じんを空気中に拡散されて、ばく露への危険性が高くなるからであります。

なので、エアコンプレッサーは使わないで、必ずHEPAフィルターが装着されている集じん機か水を使って掃除を行うべきであると示しています。


呼吸器の保護(マスクなど)

OSHAでは上記の湿式作業方法と集じん機を利用する集じんシステムが構築されている現場では、マスクをつける必要はないと示しています。
この項目から、規定内のシステムが構築されれば、マスクをつける必要はない環境としてみなしていることが分かります。


室内あるいは密閉された空間の場合

室内あるいは密閉された空間で、上記の機械とHEPAフィルター装着の集じん機を使用する場合は、すべての工程ごとに粉じんを除去する作業を行う必要がある。
そして、室内あるいは密閉された空間は、シリカ粉じんへのばく露を減らす方法が難しいので、次のような追加の換気設備が必要であると説明しています。

・排気トランク
・携帯用排気ファン
・エアダクト
・その他の機械式換気システム


以上が「コンクリートフロアの研磨作業」のOSHAの規定であり、まとめると以下のようになります。

第一、    湿式作業を行うと最も安全である。
第二、    規定を満たした機能を持つ、集じん機(システム)を構築するべきである。
第三、    湿式作業か集じん機(システム)が構築されてある現場では、マスクを使う必要はない。
第四、    密閉された空間では、換気システムを構築する必要がある。


乾式作業が一般化されている国内の現場では、今回の規定で何より参考すべき部分は集じん機の仕様を限定していることであると考えられます。
アメリカでは、集じん機の仕様(規定に満たした機能)を限定することで、シリカ粉じんの制御する現場環境を維持、管理するようにしています。

その仕様のポイントは、①研磨能力に対する十分な吸引力があるか、②HEPAフィルターは装着されているか、③フィルターの清掃機能(手動、自動)は機能しているか、④回収袋(LONGOPACタイプ)を使用して、回収の際に粉じんにさらされないようにしているのか、の4点です。

この仕様のポイントを、現在使われている集じん機と比較してみれば、シリカ粉じんから安全な現場環境を守れているかを確認する一つの目印になると思います。

そして、最初からシリカ粉じんの発生を制御できる湿式作業への検討もする必要があるのではないかと考えられます。
近年、海外では新たな湿式作業の工法が次々と開発されているのが現状です。その新しい湿式工法は、水の発生を最低限に抑え、残りの泥の処分をしやすくする方法です。
近いうちに、その新たな湿式工法についてご紹介したいと思います。

では、最終回である次回では、国内コンクリート表面強化作業に発生するシリカ粉じんの残留物の危険性と、その処理方法の問題点について、ご紹介したいと思います。