コンクリート磨き仕上げの未来のための準備

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 *本記事は、Concrete Decor & Professional Trade Publications Inc.,の許可を得て、株式会社TOGUYAが日本語に訳した記事です。

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日本語訳の転載の際には、当サイトからの転載である事を示す必要があります。

 

  今回紹介する記事は、コンクリート磨き仕上げの未来のための準備という記事です。

コンクリート磨き仕上げ(Polished concrete)産業が、ある程度定着した10年前のアメリカのマーケットを成長させるための悩みが垣間見える記事です。

個人的には、現在の国内のマーケットは、10年前のアメリカのマーケットと類似すると思います。

国内のマーケット全体を成長させて、お客様(エンドユーザー)により良い製品とサービスを提供(理解させる)ためには、我々は何をすべきなのかに、一つの手がかりになるのではないかと思います。

 

 

コンクリート磨き仕上げの未来のための準備

(原文: Prepping For The Future of Polished Concrete)

John R. Abrahamson

 

未来を予想する一つの方法は、歴史から学ぶことです。

しかし、コンクリート磨き仕上げ(Polished concrete)産業は、非常に若い産業であり、歴史から未来を予想することはできません。

その代わりに、従来(既存)の床材産業の歴史から未来を予想する(学ぶ)ことはできます。

 

しかし、従来の床材産業の知識がコンクリート磨き仕上げ産業には、生かされてないのが現状です。

現在、コンクリート磨き仕上げは床材として販売されているが、その販売および施工業者は、下地処理業と土間施工という、コンクリートを基盤とする固有の背景を持っている人々が多いです。

従来の床材産業は、コンクリート産業とは全く異なる産業(業種)です。

多くのコンクリート磨き仕上げ業者は、コンクリート産業から派生された知識と経験に基づいています。

 

彼・彼女らのコンクリート産業からの知識と経験は、すでに従来の床材産業では失敗例として証明された戦略である、他社との差別化を図ろうとする戦略を取っています。

しかし、従来の床材産業であるカーペット・タイル・木材床の産業では、市場が確立するまでには、差別化ではなく、標準化に力をいれていたのが歴史の事実です。

 

コンクリート磨き仕上げ業者の共通した悩みは、私(我が社)が成長するためには、何をすべきなのかであります。

その答えは、エンドユーザーと従来の床材産業を理解することから見えてくると思います。

それに加えて、その悩みの対象を私ではなく、われわれ(コンクリート磨き仕上げ産業)が成長するためには、どうすべきなのかに変える必要があります。

 

エンドユーザーが床に求めるものは、見栄えが良く、機能性が維持しやすい(メンテナンス管理がしやすい)、そして予算に見合う床です。

エンドユーザーは、いつもより良い価値を求めています。

エンドユーザーが、より良い価値を得ていると自ら認識するためには、購入した床の価値を正確に理解する知識が必要です。

 

しかし、新しい産業(コンクリート磨き仕上げ作業を含む)では、自分たちのシェアを上げる、あるいは独占的な地位を得るために、差別化を急ぐ数多くの業者が現れます。

差別化を急ぐ数多くの業者によって、エンドユーザーに混乱を招き、コンクリート磨き仕上げ産業の未来を脅かしています。

従来の床材産業では、昔からエンドユーザーが購入した床(床材)を正しく理解させるための標準化にみんなが力を合わせていたのです。

その標準化が、最終的に全体の産業の発展につながることを分かっていたからです。

標準化されてない床材は、エンドユーザーの混乱を招き、標準化されて価値が理解しやすい他の床材にエンドユーザーは流れることになります。

 

この様な理由で、ある産業が確立されて発展するまでには、自社の差別化ではなく、エンドユーザーがコンクリート磨き仕上げ床の価値を理解しやすくするための、標準化に力を合わせるべきです。

産業が確立されて、発展し続ける前に、差別化を図る業者が増えると、その産業の成長は遅くなる一方です。

 

エンドユーザーは、誰より良いものをより早く、より安く、求めていることを忘れてはいけません。

この様な、事実を認めないと隙間産業では成功するかもしれませんが、大衆を対象とする一般的な産業では、成功は難しいです。

“富裕層にものを売ると一般人と食事をするが、一般人にものを売ると富裕層と食事をする人になる”ということわざがあります。

“Sell to the classes and you’ll dine with the masses, but sell to the masses and you’ll dine with the classes.”

その考えは、IKEA、Wal-Mart、Home Depot、Lowe'sのような巨大企業で、その効果は証明されています。

 

今後の3年間でコンクリート磨き仕上げ業界は、多くの変化が現れると思います。

コンクリート磨き仕上げ産業において、初期に重要しされなかった要因が、重要な要因の一つとして現れると思います。

韓国と中国は、低価格の工具で市場に参入しました。過去の品質問題は大きく改善されているのも事実です。

逆に欧州の高い労働費用は、製品の品質に問題を与える可能性があります。

自動車産業を考えてみるとよく分かると思います。価格競争力を維持するために労働費用を削減して、その結果品質低下につながっていることです。

逆に低い労働費用は低価格で販売しても利益が出て、製品開発に余裕がある競争相手が現れると思います。

 

一般的には、産業全般が大きくなって発展する段階で、初めて新たな競争相手が現れます。

しかし、コンクリート磨き仕上げ産業は、成長と将来性が過大評価されて、早い段階から新たな競争を招いています。

しかし、それはメーカーと流通販売会社にはよくないことですが、施工会社と業界全体においては、多様な選択が可能になり、異なる床材業界との競争にメリットになると思います。

 

これから、コンクリート磨き仕上げ産業に現れる新たな製品と技術を考えると、わくわくして非常に面白くなると思います。

従来の床材産業で働いている私の友人は、コンクリート磨き仕上げ産業の長期的な可能性と成長・成功を信じてないです。

彼・彼女らは、コンクリート磨き仕上げはHome Depot、Lowe'sの店舗の改修、新築工事で偶然に発生した産業だと思っています。

一方、デコレーションコンクリートとケミカル業界(化学メーカー)では、コンクリート磨き仕上げに巨大な可能性が潜んでいると思っています。

私は、その二つの意見の間に、本当の事実があると思っています。

コンクリート磨き仕上げが、新たな産業として正しく体系的に管理されれば、数多くの可能性とチャンスをもたらしてくれると私は信じています。

しかし、長期的に確立された産業の地位までにたどり着くためには、多くの努力と協力、そして業界構成員のオープンマインドがなにより必要になると思います。

 

コンクリート磨き仕上げ産業の初期から、流通販売会社、機械と工具の製造の経験をしてきたひとりとして、コンクリート磨き仕上げ産業は非常に狭い隙間から成長してきた産業です。

そして、Lowe'sとHome Depotのように、大きな需要を生み出しました。

多くの施工会社は、大きな需要の対応するために多くの機械と工具を購入しました。隙間産業であったからこそ現在の様な一つの産業として成長することができたと思います。

その結果、業界はより近く繋がって、より早い変化に対応できたと思います。

そして、これからもより多くの人々が、変化に素早く対応して成長していくと期待しています。

 

アメリカのマーケットは、激しい競争の中に数少ないものだけが生き残るマーケットです。

生き残る施工会社は、より多くの仕事を得て、費用を削減して、より早く、高品質の床を提供する方法を探せると思います。

その中で成功した施工会社は、模範になる事例を作ると思います。

そのためには、より早い、より利益が高い施工会社になるのもよいが、なによりマーケットで生き残っていることが最小限に必要なことです。

そのために、お客様(エンドユーザー)に提供する製品とサービスを一定のレベルで提供する、正し教育と標準化した施工説明がなにより必要です。

お客様(エンドユーザー)が混乱して、変わりやすくなってしまうと、業界全体も混乱して変わりやすくなってしまいます。

 

村が必要です(It takes a village.)ということわざがあります。

要は、業界のすべての人々がよりよい仕事をするために、力を合わせる必要があるとのことです。

 

我々が、直面している障害物は、利己主義という人間の本性です。

我々は競争を勝ち抜く前に、我々自身を乗り越える必要があります。