一目で分かるコンクリートフロア研磨作業の基礎 Vol.2

firstcutapplication.png

今回は、コンクリートフロア研磨のテクニック、クラック補修、新しい湿式研磨の施工方法を紹介します。


コンクリートフロア研磨のテクニック

コンクリートフロア研磨は、スタートした方向からその反対方向に戻ってくるのが基本であり、その1回の往復作業を1パス(PASS)と言います。
その1パスをよこ方向、たて方向に隙間なく、各工程に1パス~4パスの研磨作業を行う必要があります。
充分にパスを行ったコンクリートフロアは、平坦でより緻密な強度のフロアに仕上がります。
そして、パスと同じように重要なポイントは、研磨幅を1/3程度重ねることで、研磨痕の線を残さず、きれいな研磨表面が確保できます。

matrix.png

パスに加えて、適切な研磨(歩行)スピードで維持して、作業を行う必要があります。
ゆっくり研磨を行うことで、より緻密な表面仕上げが可能になります。
しかし、作業時間を短くするために、研磨スピードを上げるとフロアの表面にスクラッチが残り、そのスクラッチを消すために、より多くの時間が必要になる場合もあるので、気をつけてください。

最近、作業時間を短くするために、ハイブリッド工具とセラミック工具でスクラッチを消す方法も増えていますが、時間をかけて仕上げた表面と同じ仕上げにはなりません。

そして、作業中に簡単に自分の研磨スピードを確認する方法として、研磨した後に残る粉じん幅のパターンを見て確認する方法があります。

粉じん幅のパターンが、一定であることは、同じスピードで作業を行っていることになります。

*   メタル#30の場合は、約1.2㎝の粉じんの幅を同じ間隔で残すのが良いとされている。

 

Step by Step Lavina Pro Training, Part 1 of 2

 

クラック補修

コンクリートフロアのクラック補修のポイントは、早く乾いて、色むらを抑えて、痩せない製品を選ぶことです。

上記の条件を満たす製品は、ポリマー、ポリウレア、エポキシ系の樹脂製品があります。
樹脂系の製品は、粘度が低いので細い隙間の補修に容易であり、急速に固まる特徴があります。
そして、色合わせが可能であり、色むらを抑えられる理由でも多く使われています。

Quick Menderという製品は、ポリマー系の製品であり、30分で固まる即効性と色材やコンクリートの削った粉を混ぜて色合わせができます。
そして、痩せないで表面に残るタイプなので、研磨を重ねることでコンクリートフロアになじませることができます。

Concrete crack repair product : Quick Mender

 

新しい湿式研磨方法

最近、コンクリート粉じんの危険性とその規制などによって、環境にやさしい施工方法である湿式研磨作業が増えています。

伝統的に湿式ダイヤモンド研磨作業は、作業効率、ダイヤモンド工具の長持ち、より良い仕上げ品質で支持されてきました。
しかし、湿式作業のデメリットである泥の処理、使用する水の量、掃除の問題などから、より簡単な乾式作業が増えてきました。

近年、湿式作業のデメリットを解決した新たな製品の開発が続き、新たな湿式作業の需要は増えてきています。
その製品代表的な製品を簡単に紹介すると、GelMaxxとFirst Cutという製品があります。   GelMaxxは、泥を固まらせて処理しやすくしている製品として、湿式施工の最大の問題であった、水分がある廃棄物を乾燥した廃棄物として、処理することを実現しました。

 

GelMaxx Eco-Quick Gel Demonstration


次に、First Cutという製品を簡単に紹介します。                       First Cutは、水に混ぜて使用する製品で、少ない水を使って湿式作業を可能にしました。     他のメリットは、ダイヤモンド工具の性能と寿命を伸ばすことと、削り残りの泥などが拡散できないように集めることができます。それによって、掃除しやすくなる特徴がある製品です。

 

How to use First Cut from Consolideck


二回に分けて、コンクリートフロア研磨作業の基礎と施工テクニック、作業に必要な製品を簡単に紹介してきました。

もう一度、重要なポイントをまとめると、メタルの#30の工程で仕上げの8割が決まりますので、メタルの#30の工程に何より力を入れるべきです。
そして、各工程の間にある掃除をきちんと行うことで、一定の仕上げ品質は確保できるので、こまめに掃除行うべきです。
最後に、各工程に見合う研磨パスとスピードを守りながら、適切な工具と製品を正しい使い方で使うことです。

Well begun is half done.