コンクリートポリッシュ

効率よく幅広い現場に使える30インチ研磨機

テキサス州ラボックのFCF社(Flagship Commercial Flooring)には、Superabrasive製の30インチLavina研磨機5台を運営しています。(FCF社の写真提供)

テキサス州ラボックのFCF社(Flagship Commercial Flooring)には、Superabrasive製の30インチLavina研磨機5台を運営しています。(FCF社の写真提供)

 *本記事は、Concrete Decor & Professional Trade Publications Inc.,の許可を得て、株式会社TOGUYAが日本語に訳した記事です。

日本語訳の転載の際には、当サイトからの転載である事を示す必要があります。

効率よく幅広い現場に使える30インチ研磨機

原文(30-inch Lavina Grinders Offer Flexibility on the Job)

 今回ご紹介する記事は、最近需要が増えている30インチ研磨機の話です。2009年に一人で下地処理とコンクリート磨き仕上げの施工会社を立ち上げ、現在7人チームメンバーと一緒に成長している。Flagship Commercial Flooring社の社長のインタビュー記事です。

 国内でも2,3年前には20インチ以上の研磨機は、運用が難しいとの意見が多くありました。しかし、最近では人手不足や現場の大型化などで作業効率が良く、持ち運びやすい研磨機が求められています。その結果、国内でも30インチの研磨機の需要が徐々に増えています。

今回の記事は、こういった現場環境の変化に対応できる研磨機の運用に参考になると幸いです。

もっとも必要な研磨機は30インチです!

 「30インチの研磨機は、高い生産的と幅広い運用ができる研磨機です」と、テキサス州ラボックのFCF社の社長であるギャレット・ラシター(Garrett Lassiter)さんは語りました。「どんな現場に持って行っても、効率よく仕事ができます」

 ラシターさんは2009年に、下地処理とコンクリート磨き仕上げ施工事業をはじめました。当時、彼は住宅と小規模の商業施設をメインターゲットにして、一人で会社を立ち上げました。

 彼は、事業を始めてすぐに高い品質の研磨機を購入しないといけないことに気づきました。いくつかの研磨機を調べて、そのデモンストレーションを見た後に、20インチのLavina研磨機を購入しました。20インチ研磨機の購入して、すぐにガレージ床施工の営業を始めました。その後、事業は軌道に乗り、依頼も増えて30インチのLavinaプロパン式研磨機を追加で購入しました。

幅広い現場対応には30インチ研磨機が必要です!

  現在、ラシターさんのチームには7人の従業員がいます。主な仕事は、スーパーマーケットのコンクリート床と食品加工エリアの樹脂コーティングの施工です。「私たちは住宅用エポキシコーティング施工から下地を処理作業まで、Lavinaの研磨機を全ての仕事に使用しています」と語りました。

  現在、彼のチームはさらに成長していて、5台の30インチLavina研磨機(3台のプロパン式と2台の電気式)を運用しています。

ギャレット・ラシターさんは、スーパーマーケットの仕事が多く、2台の30インチLavina電気式研磨機を購入しました。高い汎用性でその他の現場にも使われています。

ギャレット・ラシターさんは、スーパーマーケットの仕事が多く、2台の30インチLavina電気式研磨機を購入しました。高い汎用性でその他の現場にも使われています。

 彼は、30インチのLavina研磨機には多くのメリットがあると語りました。「一人でトラックから研磨機を運び出すことも簡単です。そして、出入り口を通り抜けることも簡単にできて、クレーンとリフトを使えば、研磨機を2階や地下まで簡単持ち運べるメリットがあります。

Lavina研磨機の最大のメリットは、1台の研磨機で幅広い現場に対応できることです。簡単な重りの調整で研磨圧を各段階に調整できるので、厳しい下地処理作業から、高い仕上げレベルが求められるコンクリート磨き仕上げ作業まで、あらゆる現場と作業に対応できます」とラシターさんは語りました。

 最後に、ラシターさんはLavina研磨機について、簡単なトレーニング教育を受ければ、下地処理、コーティング除去、コンクリート磨き仕上げなど、幅広い仕事に対応できるユーザーフレンドリーな研磨機であり、非常に助かっているとのことを語りました。

コンクリート磨き仕上げのモックアップ、最も重要である!

コンクリート磨き仕上げの前にモックアップを実行すると、どのダイヤモンド工具が最も少ないステップで研磨目標を達成するかを決定するのに役立ちます。(写真提供: DJ. WHITE - LinkedIn)

コンクリート磨き仕上げの前にモックアップを実行すると、どのダイヤモンド工具が最も少ないステップで研磨目標を達成するかを決定するのに役立ちます。(写真提供: DJ. WHITE - LinkedIn)

 *本記事は、Concrete Decor & Professional Trade Publications Inc.,の許可を得て、株式会社TOGUYAが日本語に訳した記事です。

日本語訳の転載の際には、当サイトからの転載である事を示す必要があります。

コンクリート磨き仕上げのモックアップ、最も重要である!

原文(Polished Concrete Mockups: Make Them Count)

 コンクリート磨き仕上げを始める前に、モックアップ を行うことには多くの利点があります。

以下5つの利点を紹介します。

 

1.現場環境の確認ができます。

 電力、駐車場、荷積みと荷降ろし、水、廃水処理、ごみ置き場、エレベーター、照明などの現場環境を事前に確認できます。

 

2.コンクリート硬さの確認ができます。

 モース硬度試験を事前に実施することで、必要な工具の番手を知ることができます。

 普段モースキットでスクラッチテストをすると(9)、(8)、(7)のレベルが出る場合が多いです。そのテスト結果に従って、工具の番手順を決められます。

 

3.骨材の確認ができます。

 たとえば、砂骨材までの露出が仕様に含まれている場合、#70のダブルセグメント、#70のシングルセグメント、および#30のダブルセグメントを同じボンドで試すことができます。

 完了したら、表面をきれいにして検査を行います。どの番手のダイヤモンド工具が最適なのか、どれが不十分であるのかを確認します。

 よくわからない場合は、同じ番手で違う何種類かのボンドを試してみてください。これによって、ダイヤモンド工具の寿命と切れ味の確認ができます。柔らかすぎると工具の減りが早いです。硬すぎると作業時間が長くなり、時間の無駄になります。

 

4.ダイヤモンド工具の使用順と工程を決めることができます。

 たとえば、ある程度の光沢が要求される場合は、どのダイヤモンド工具を使い、どの工程でその目標に達成するかを事前に決められます。

 いくつかの異なるスタイルを試してください。2工程目のメタル(#70)の代わりにハイブリッド工具を使用するか、二つの番手のハイブリッド工具を続いて試すか(#50、次に#100)。

次に、表面強化作業の後に、レジン#200を使用して、バーニシャーに#400の仕上げパットで仕上げるかなど、いくつかの工程を試して下さい。

 普段、 本施工の前に2人のスタッフが先にモックアップを実施します。その後スタッフ全員が本施工に入ります。しかし、初日からスタッフ全員がモックアップを実施して、本施工に入る場合もあります。明らかに前者の方が生産効率が高いです。

 

5.発注先から事前承認を得ることでクレームを防ぐことができます。

 所有者、建設管理者、建築設計士、ゼネコンなど、いずれ方からでも、書面で事前承認を得ることができます。

 数多くのモックアップ写真を撮り、光沢測定器で床の光沢数値を測定します。モックアップと同じ基準で作業を行った場合でも、施工が終わった後にクレームが出た場合もあります。その備えとして、モックアップデータを必ず保管してください。

コンクリート磨き仕上げの未来のための準備

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 *本記事は、Concrete Decor & Professional Trade Publications Inc.,の許可を得て、株式会社TOGUYAが日本語に訳した記事です。

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日本語訳の転載の際には、当サイトからの転載である事を示す必要があります。

 

  今回紹介する記事は、コンクリート磨き仕上げの未来のための準備という記事です。

コンクリート磨き仕上げ(Polished concrete)産業が、ある程度定着した10年前のアメリカのマーケットを成長させるための悩みが垣間見える記事です。

個人的には、現在の国内のマーケットは、10年前のアメリカのマーケットと類似すると思います。

国内のマーケット全体を成長させて、お客様(エンドユーザー)により良い製品とサービスを提供(理解させる)ためには、我々は何をすべきなのかに、一つの手がかりになるのではないかと思います。

 

 

コンクリート磨き仕上げの未来のための準備

(原文: Prepping For The Future of Polished Concrete)

John R. Abrahamson

 

未来を予想する一つの方法は、歴史から学ぶことです。

しかし、コンクリート磨き仕上げ(Polished concrete)産業は、非常に若い産業であり、歴史から未来を予想することはできません。

その代わりに、従来(既存)の床材産業の歴史から未来を予想する(学ぶ)ことはできます。

 

しかし、従来の床材産業の知識がコンクリート磨き仕上げ産業には、生かされてないのが現状です。

現在、コンクリート磨き仕上げは床材として販売されているが、その販売および施工業者は、下地処理業と土間施工という、コンクリートを基盤とする固有の背景を持っている人々が多いです。

従来の床材産業は、コンクリート産業とは全く異なる産業(業種)です。

多くのコンクリート磨き仕上げ業者は、コンクリート産業から派生された知識と経験に基づいています。

 

彼・彼女らのコンクリート産業からの知識と経験は、すでに従来の床材産業では失敗例として証明された戦略である、他社との差別化を図ろうとする戦略を取っています。

しかし、従来の床材産業であるカーペット・タイル・木材床の産業では、市場が確立するまでには、差別化ではなく、標準化に力をいれていたのが歴史の事実です。

 

コンクリート磨き仕上げ業者の共通した悩みは、私(我が社)が成長するためには、何をすべきなのかであります。

その答えは、エンドユーザーと従来の床材産業を理解することから見えてくると思います。

それに加えて、その悩みの対象を私ではなく、われわれ(コンクリート磨き仕上げ産業)が成長するためには、どうすべきなのかに変える必要があります。

 

エンドユーザーが床に求めるものは、見栄えが良く、機能性が維持しやすい(メンテナンス管理がしやすい)、そして予算に見合う床です。

エンドユーザーは、いつもより良い価値を求めています。

エンドユーザーが、より良い価値を得ていると自ら認識するためには、購入した床の価値を正確に理解する知識が必要です。

 

しかし、新しい産業(コンクリート磨き仕上げ作業を含む)では、自分たちのシェアを上げる、あるいは独占的な地位を得るために、差別化を急ぐ数多くの業者が現れます。

差別化を急ぐ数多くの業者によって、エンドユーザーに混乱を招き、コンクリート磨き仕上げ産業の未来を脅かしています。

従来の床材産業では、昔からエンドユーザーが購入した床(床材)を正しく理解させるための標準化にみんなが力を合わせていたのです。

その標準化が、最終的に全体の産業の発展につながることを分かっていたからです。

標準化されてない床材は、エンドユーザーの混乱を招き、標準化されて価値が理解しやすい他の床材にエンドユーザーは流れることになります。

 

この様な理由で、ある産業が確立されて発展するまでには、自社の差別化ではなく、エンドユーザーがコンクリート磨き仕上げ床の価値を理解しやすくするための、標準化に力を合わせるべきです。

産業が確立されて、発展し続ける前に、差別化を図る業者が増えると、その産業の成長は遅くなる一方です。

 

エンドユーザーは、誰より良いものをより早く、より安く、求めていることを忘れてはいけません。

この様な、事実を認めないと隙間産業では成功するかもしれませんが、大衆を対象とする一般的な産業では、成功は難しいです。

“富裕層にものを売ると一般人と食事をするが、一般人にものを売ると富裕層と食事をする人になる”ということわざがあります。

“Sell to the classes and you’ll dine with the masses, but sell to the masses and you’ll dine with the classes.”

その考えは、IKEA、Wal-Mart、Home Depot、Lowe'sのような巨大企業で、その効果は証明されています。

 

今後の3年間でコンクリート磨き仕上げ業界は、多くの変化が現れると思います。

コンクリート磨き仕上げ産業において、初期に重要しされなかった要因が、重要な要因の一つとして現れると思います。

韓国と中国は、低価格の工具で市場に参入しました。過去の品質問題は大きく改善されているのも事実です。

逆に欧州の高い労働費用は、製品の品質に問題を与える可能性があります。

自動車産業を考えてみるとよく分かると思います。価格競争力を維持するために労働費用を削減して、その結果品質低下につながっていることです。

逆に低い労働費用は低価格で販売しても利益が出て、製品開発に余裕がある競争相手が現れると思います。

 

一般的には、産業全般が大きくなって発展する段階で、初めて新たな競争相手が現れます。

しかし、コンクリート磨き仕上げ産業は、成長と将来性が過大評価されて、早い段階から新たな競争を招いています。

しかし、それはメーカーと流通販売会社にはよくないことですが、施工会社と業界全体においては、多様な選択が可能になり、異なる床材業界との競争にメリットになると思います。

 

これから、コンクリート磨き仕上げ産業に現れる新たな製品と技術を考えると、わくわくして非常に面白くなると思います。

従来の床材産業で働いている私の友人は、コンクリート磨き仕上げ産業の長期的な可能性と成長・成功を信じてないです。

彼・彼女らは、コンクリート磨き仕上げはHome Depot、Lowe'sの店舗の改修、新築工事で偶然に発生した産業だと思っています。

一方、デコレーションコンクリートとケミカル業界(化学メーカー)では、コンクリート磨き仕上げに巨大な可能性が潜んでいると思っています。

私は、その二つの意見の間に、本当の事実があると思っています。

コンクリート磨き仕上げが、新たな産業として正しく体系的に管理されれば、数多くの可能性とチャンスをもたらしてくれると私は信じています。

しかし、長期的に確立された産業の地位までにたどり着くためには、多くの努力と協力、そして業界構成員のオープンマインドがなにより必要になると思います。

 

コンクリート磨き仕上げ産業の初期から、流通販売会社、機械と工具の製造の経験をしてきたひとりとして、コンクリート磨き仕上げ産業は非常に狭い隙間から成長してきた産業です。

そして、Lowe'sとHome Depotのように、大きな需要を生み出しました。

多くの施工会社は、大きな需要の対応するために多くの機械と工具を購入しました。隙間産業であったからこそ現在の様な一つの産業として成長することができたと思います。

その結果、業界はより近く繋がって、より早い変化に対応できたと思います。

そして、これからもより多くの人々が、変化に素早く対応して成長していくと期待しています。

 

アメリカのマーケットは、激しい競争の中に数少ないものだけが生き残るマーケットです。

生き残る施工会社は、より多くの仕事を得て、費用を削減して、より早く、高品質の床を提供する方法を探せると思います。

その中で成功した施工会社は、模範になる事例を作ると思います。

そのためには、より早い、より利益が高い施工会社になるのもよいが、なによりマーケットで生き残っていることが最小限に必要なことです。

そのために、お客様(エンドユーザー)に提供する製品とサービスを一定のレベルで提供する、正し教育と標準化した施工説明がなにより必要です。

お客様(エンドユーザー)が混乱して、変わりやすくなってしまうと、業界全体も混乱して変わりやすくなってしまいます。

 

村が必要です(It takes a village.)ということわざがあります。

要は、業界のすべての人々がよりよい仕事をするために、力を合わせる必要があるとのことです。

 

我々が、直面している障害物は、利己主義という人間の本性です。

我々は競争を勝ち抜く前に、我々自身を乗り越える必要があります。