コンクリート磨き仕上げの現場で使われるポリウレア製品の使用事例と注意点

Beauty_2.jpg

 *本記事は、Concrete Decor & Professional Trade Publications Inc.,の許可を得て、株式会社TOGUYAが日本語に訳した記事です。

日本語訳の転載の際には、当サイトからの転載である事を示す必要があります。

concrete+decor+ci.png

コンクリート磨き仕上げの現場で使われる

ポリウレア製品の使用事例と注意点

原文(Explore the Many Uses of Polyurea for Concrete Polishing Projects)

原文から目地の充填剤(Joint fill)部分のみ翻訳しました。


コンクリート磨き仕上げ(Polished concrete)の人気が高まり、多様なお客様のニーズに答えるために、数多くの革新的な製品が近年次々と発売されています。

その中で、最も重要な製品の一つが今回紹介するポリウレア製品です。ポリウレア製品は、二つの溶剤(A,B剤)を混ぜて使う製品です。ポリウレア製品が評価される理由は、コンクリート磨き仕上げが可能な強度まで、より早く固まり、多様な色の再現、粘度の調整が可能な利点があるからです。

ポリウレア製品は、コンクリート磨き仕上げ工事の目地材の充填剤(Joint fill)としてよく使われています。従来、使われていたエポキシ目地剤は、磨き仕上げに必要な強度が出ない問題がありました。

それに加えて、コンクリート磨き仕上げ工事の半数以上である改修工事で、使い難い問題があります。こういった問題から、最近のクラック補修、10センチ以上の穴、空気と砂が取れた後に残る微細な穴の埋めの場面では、ポリウレア製品が、よく使われています。

今回の記事では、漠然とするポリウレア製品に対する理解を高めるために、最近の使用事例などを紹介したいと思います。それに加えて、ポリウレア製品の使用上に発生する可能がある潜在的な問題を皆さんと共有したいと思います。

目地の充填剤(Joint fill)としての使用

ポリウレア製品は、広い範囲の目地の充填剤として、よく使われています。目地の充填剤の製品説明には、数値が表記されています。

Good_Fill.jpg

一般的に、85か65の数値が表記されていると思います。はじめにその数値の意味を理解することが必要です。こういった数値は、ジョア硬さ(HS)に基づいています。難しく聞こえるかもしれませんが、数値が高くなると硬いことを指しています。逆に考えると数値が低いと柔らかいことを指しています。

Chip_3.jpg

こういった硬さが違う製品があることは、工事の目的とお客様のニーズによって異なる製品が必要であるからです。コンクリートスラブに目地を入れる目的は、時間が経つにつれて自然的に発生するクラックをコントロールするためです。一般的な目地は3mから6m間隔に入っていて、最近60年以内に造られたスラブの場合は、目地が入っている場合が多いです。

コンクリートは、空気中の水分を含めて水分を吸収して排出することで、膨張と収縮を繰り返しいます。特に、床の破損が多い物流倉庫や工場などは、膨張と収縮の繰り返しを耐えるために、頑丈な目地剤が必要です。 フォークリフトが毎日走る物流倉庫や工場などでは、目地の端部が欠けやすく、その端部から床の破損(欠け)が広がりやすいです。

こういった環境では、もっと高いジョア硬さ(硬い)の製品を使う必要があり、目地を埋める役割よりは、頑丈で平らな表面をつくりあげ、目地の端部が欠け難くするのが、もっと重要な役割です。(隙間を埋めるより平らな表面を作りあげ段差をなくすのが重要)

物流倉庫や工場とは異なる、飲食店、学校、スーパーマーケットなどの場合は、重機による破損は予想され難いです。物流倉庫や工場などで使われているフォークリフトの重量である3~4トンに比較して、買い物を多く入っているカートの場合は、90kgを超え難いです。なので、飲食店、学校、スーパーマーケットの場合は、いかにきれいに目地を埋めるかがもっと重要な役割です。

こういったところでは、低い硬度(柔らかい)の製品を使い、きれいに目地を埋める必要があります。低い硬度(柔らかい)の製品は、コンクリートの収縮によって広がる目地と同じように伸びて、目地をきれいに保つことが可能です。しかし、比較的に柔らかい目地剤は、伸びることによって少し沈む傾向があるのも理解する必要があります。

そして、多くのお客様は床の色に目地の充填剤の色を合わせるのを好みます。多くのメーカーのポリウレア系目地の充填剤は、多様な色の再現するために、顔料を提供しています。

目地の充填剤(Joint fill)施工の注意点

これからは、目地の充填剤(Joint fill)施工の注意点を確認してみます。目地の充填剤(Joint fill)施工には、3つの問題が生じる可能性があります。

最初に、施工前に目地をきれいに掃除してなかった時の問題です。

 一般的には、集じん機能がある目地掃除用カッター機を使って、掃除を行います。掃除用カッターを入れる理由は、目地の内側の両面にある土や砂利を除去するためです。目地の内側が、汚いまま目地の充填剤(Joint fill)施工を行うと、コンクリートの収縮が始まると、目地の内側両面から音を出して、充填剤が分離されます。分離された充填剤はその後、簡単に取れます。当然ながら、充填剤が取れて隙間ができると、目地部の破損、安全、メンテナンスの問題が生じます。

二つ目の問題は、目地の外側にある床の表面に充填剤(Joint fill)の残留物が残る場合です。

 こういう問題は、目地の充填剤(Joint fill)施工を磨き工程の後半に行う時のみ生じます。レジン工程前に地の充填剤(Joint fill)施工を完了すると問題は、生じないです。

目地の充填剤(Joint fill)施工の時、目地をより完璧に埋める方法は充填剤(Joint fill)が多少溢れる程度入れることです。溢れて残る充填剤(Joint fill)は、目地の外側にある床の表面に残ります。充填剤(Joint fill)の残留物を削ったあとにも、目地の外側にあるコンクリート表面の微細な穴に充填剤(Joint fill)の残留物が入り、薄い残留物の層が残ります。

Residue_6.jpg

こういう薄い残留物の層は、磨き工程で簡単に除去されますが、磨き工程の後半に目地の充填剤(Joint fill)施工を行った場合は、充填剤(Joint fill)の製造会社が販売する汚れ防止フィルムを貼ることで防ぎます。他の方法は、無色あるいはアイボリー色の石けんで目地の外側にある床の表面に膜を作る方法があります。

こういう方法は、コンクリート表面の微細な穴に充填剤(Joint fill)の残留物が入るのを防ぐ原理です。残っている汚れ防止フィルムと石けんの膜は、自動床洗浄機で簡単に取れます。

最後の三つ目の問題は、充填剤(Joint fill)を削る時に発生する問題です。充填剤(Joint fill)を早い時期に削った場合と、製造会社が決めった幅より広いところに入れた場合は、削った充填剤(Joint fill)の表面に荒い傷の痕跡が残ります。こういう問題は、外見の問題になりクレームになります。

ポリウレア製品と発生可能な施工問題を事前に理解することによって、より高品質の床をお客様に提供できます。ポリウレア製品を使って、美観と機能的に優れた床を提供して、お客様が満足すると、コンクリート磨き仕上げ床の需要が増えて、コンクリート磨き仕上げ産業全般の成長につながります。

動画で施工例を参考して下さい。(翻訳者添付)